2009年02月09日

弥生会計 インポート方法

前にも書きましたが、「弥生会計 インポート」といったキーワードでサイトに来訪する方が結構いるようなので、省略せずに書いてみます。


まず、どんな場合にこのインポート機能をつかうかというと、

1 会計ソフトAから、弥生会計に乗り換える場合
2 銀行等の取引を、手入力ではなく、ダウンロードしたCSVファイル等から、そのまま取り込みたい場合(少数のデータを取り込む場合は、手入力の方が早いです)

というような事例が考えられます。


ただ、1の場合には、会計王→弥生会計、JDL→弥生会計というような場合には、データコンバートソフトと利用も一つの手段です。



例えば、前期分は他の会計ソフトで行っていて、当期から弥生会計に変更する場合、

1 弥生会計で新規に前期の会社データを作り、科目残高を入力し、前期期首時点の貸借対照表を弥生会計で作成

2 他の会計ソフトで、前期一年分の仕訳データをCSV形式でエクスポート

3 エクセル等で、その仕訳データを加工

4 加工した仕訳データを、弥生会計にインポート

5 前期末の貸借対照表、損益計算書が他の会計ソフトで作成したものと同一か確認

6 同一の場合は、弥生会計のデータを当期に更新する


というような流れになります。

(弥生会計のインポートデータの項目は、弥生会計05以降はみな同じ
です。)


さて、この中で一番面倒なのは、他のソフトでエクスポートした仕訳データを、弥生会計でインポートできる形式に変更する作業です。


エクセルでCSVデータを開き、それをまず、次の順番に並び変えます。

A 識別フラグ(伝票以外は2000)
B 伝票No
C 決算(通常の仕訳は空白、決算=本決、中間決算仕訳=中決)
D 取引日時(20050701,2005/07/01,2005/7/1,H17/07/01,H17/7/1のいずれか)
E 借方勘定科目
F 借方補助科目
G 借方部門
H 借方税区分
I 借方金額
J 借方税金額
K 貸方勘定科目
L 貸方補助科目
M 貸方部門
N 貸方税区分
O 貸方金額
P 貸方税金額
Q 摘要
R 番号
S 期日
T タイプ(仕訳データの場合は「0」)
U 生成元
V 仕訳メモ
W 付箋1 
X 付箋2
Y 調整(yes noと記入)

なお、A,D,E,H,I,K,N,O,T,Y(赤文字)は、必須項目です。その他は空白でもインポートできます。


例えば、
2009年1月20日に、現金で105円のボールペンを山田商店で購入したという仕訳は、

A 2000
B 空白
C 空白
D 2009/01/20
E 事務用品費
F 空白
G 空白
H 課対仕入内
I 105
J 空白
K 現金
L 空白
M 空白
N 対象外
O 105
P 空白
Q ボールペン 山田商店
R 空白
S 空白
T 0
U 空白
V 空白
W 空白 
X 空白
Y yes no


よくわからないときは、弥生会計で仕訳を何行か入力してみて、その仕訳を弥生会計でエクスポートし、エクセルで開いてみれば、インポート形式が分かるかと思います。

追記(2010年2月8日)
弥生会計での仕訳データのエクスポート法を追加しました。




エクスポートした仕訳データをつかったインポートの方法を動画で追加しました。




追記(2011年10月12日)
他のソフトの会計データをコンバートする際に、M対Nの伝票をつかっていると、エクセルでの加工が結構面倒になります。事前に一行の仕訳に加工してから、エクスポートした方が楽かもしれません。





posted by WAKAHARA at 18:59| 東京 ☀| Comment(10) | TrackBack(0) | 弥生会計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
エクセルデーターインポートで困っています。こちらのページを拝見し今一歩わからないところがあるのですが、教えていただけませんか?それは「識別フラッグ」がどのセルなのかわからないのです。その他は理解できたのですが
後、弥生会計で仕訳を何行か入力してみて、その仕訳を弥生会計でエクスポートし、エクセルで開いてみれば、インポート形式を表示させています。その時「帳票名・事業署名・など7行位出てくるのですがそれはインポーとの時は削除するのでしょうか、それともそのままでいいのでしょか。よろしくお願いします。
Posted by 片田智夏津 at 2010年01月18日 18:46
コメントありがとうございます。税理士の若原です。

弥生の仕訳データのインポート・エクスポートの件ですが、「帳票名等」が出てくるという所から、インポート・エクスポートを行う際に、仕訳日記帳を開いていないのではないかと推測します。

弥生会計を起動させた後、「仕訳日記帳」を開いた状態で、左上のファイルの中にあるエクスポートから、仕訳を書き出してください。

書き出したテキストファイルを、エクセルで開くと、最初の行から仕訳データが並んでいるはずです。

この開いたデータをCSV形式で保存し、弥生会計で仕訳日記帳を表示させた後、ファイル→インポート をしてみてください。

もしわかりにくいようでしたら、時間があるときに事務所にお電話下さい。

当事務所は、パソコンのリモートサポートにも対応しておりますので、わかりやすくご説明いたします。

よろしくお願いします。

税理士 若原秀光




Posted by 若原秀光 at 2010年01月18日 20:42
弥生会計のインポートデータに関し分からない点があります。
申し訳ありませんが教えて下さい。

現在、自前の販売管理システムから
・売掛金(売上)データ
・買掛金(仕入)データ
・売掛金入金データ
・買掛金支払データ
の各データの当日発生分の仕訳データをグロスして弥生会計へインポート
しようと考えています。

その中で、インポートデータ項目の「識別フラグ」について分からない部分が
あります。
識別フラグは
200:伝票以外の仕訳データ
211:1行の伝票データ
2110/2100/2101:複数行の伝票データ
となっていますが、「200」の伝票以外の仕訳データの意味が分かりません。
「伝票以外」とはどういうことなのでしょうか。

よろしくお願い致します。
Posted by 三條信明 at 2010年01月22日 09:31
コメントありがとうございます。税理士の若原です。

今はパソコンで会計業務もできますが、その前は手書で行っていたようです。その時代に発展したのが、伝票会計です。

弥生会計にも伝票会計に慣れた経理担当者のために、仕訳の入力の方法として、「振替伝票」「入金伝票」「出金伝票」が用意されています。

また、経理の初心者向けには「現金出納帳」等から入力していく方法もあります。

ただいずれにせよ、すべての仕訳は「仕訳日記帳」に反映されています。


弥生会計のデータの場合は、現金出納帳や仕訳日記帳から入力された仕訳データは、識別フラッグが2000と記述されています。

弥生会計を開いて、仕訳日記帳を見ていただくと、タイプに「振伝」「入伝」等と出てくるものと、何も記述がない仕訳があるかと思います。何もないのが、仕訳日記帳等から入力された仕訳データです。




振替伝票を使うと、その取引全体を入力しやすいメリットもあるかもしれませんが、

1 弥生会計では、仕訳の修正時に余分な手間がかかる

2 複数行の伝票(M対N等)を総勘定元帳を印刷した際に、相手勘定が「諸口」で印刷され、見ただけではわからなくなる

3 複数行の伝票は、CSVでの加工が面倒

というデメリットがあります。

手書きの時代には、転記等が大変なので、振替伝票を綴じたものを仕訳帳代わりにしていたようですが、パソコンを使えば、仕訳帳そのものが簡単にできてしまいます。


よろしくお願いします。


税理士 若原秀光



ご参考
法人税法施行規則
(取引に関する帳簿及び記載事項)
第五十四条  青色申告法人は、すべての取引を借方及び貸方に仕訳する帳簿(次条において「仕訳帳」という。)、すべての取引を勘定科目の種類別に分類して整理計算する帳簿(次条において「総勘定元帳」という。)その他必要な帳簿を備え、別表二十一に定めるところにより、取引に関する事項を記載しなければならない








Posted by 若原秀光 at 2010年01月22日 10:43
先日はインポートデータの識別フラグについて、丁寧に教えていただきありがとうございました。
基本的に「2000」をセットしてインポートデータを作成することにしました。

今回は「調整」について質問させていただきます。
弥生会計のマニュアルに
・チェックを付ける場合は「yes」
・チェックをつけない場合は「no」
を記述とありますが、このチェックというのはどういう意味なのでしょうか。
宜しくお願い致します。
Posted by 三條信明 at 2010年01月27日 11:33
コメントありがとうございます。税理士の若原です。

弥生会計には、仕訳データ入力時に、「調整」にチェックマークを付けると、そのマークをつけた仕訳だけ、残高調整表で集計できます。

簿記でいうところの銀行残高調整表としての利用を想定しているようです。

(ご質問いただいて、初めて活用法を知りましたが・・・)

わかりやすい説明が、以下のサイトに記載されていました。


http://www.yayoi-meister.com/Tips/operation_019.shtml

よろしくお願いします。

税理士 若原秀光
Posted by 若原秀光 at 2010年01月27日 14:14
はじめまして、突然の質問失礼します。
弥生会計10を使用し、仕訳日記帳のインポートを行う際に

「不正な行が存在するため、インポートできません。インポートを中止します」と表示されます。

エラーログを見ると
1行目,取引日付:必須項目が指定されていません。,2000,1,,2010/02/01,・・・

と表示され、インポートできません。

なお、インポートは今回初回ではありません。
何度か繰り返しており、必須項目は入力してあります。
エクセルで入力したものをCSV保存し、.txtに保存しなおしています。

取引日付を入れているにもかかわらず上記のようなエラーが出る場合、なにか解決法はご存知でしょうか?
もしご存知でしたら、お忙しいところ大変恐れ入りますが、ご教授いただきたくお願いいたします。
Posted by 加藤千佳子 at 2011年01月22日 00:54
コメントありがとうございます。


事務所のPCで試してみました。

日付を入れない場合、エラーログを見ると、

1行目,取引日付:必須項目が指定されていません。,2000,1,,,現金…

となり、加藤さんの場合とは異なりますね。

弥生会計には、サンプルデータが付属しているかと思いますが、そのサンプルデータにはインポート可能でしょうか?

サンプルデータにはインポート可能な場合は、会計データが壊れているかもしれない(→ 我々には解決できません)ので、


@ 過去のバックアップデータから復元をかけて、インポートしてみる。

A @がダメなら、仕訳をエクスポートしておき、新しく会計データを作り直し、残高を入力してから、仕訳をインポートする。


くらいしか、現実的な対応策が浮かびません。


昔、一度だけ弥生データが壊れ、復元して一か月分、再入力したことがあります。

(その時の弥生のサポートデスクのアドバイスは、バックアップデータから復元して下さいでした)


お力になれず、申し訳ありません。


税理士 若原秀光

Posted by 若原秀光 at 2011年01月22日 13:49
弥生会計のインポート機能を楽に使えるサイトがあるみたいですよ。

http://siwake.bizzit.jp/
Posted by 弥生会計ユーザ at 2012年10月09日 19:33
リンク先を拝見しました。
なかなか、便利そうなサービスですね。

ただ、運営主体が明記されていないような感じなので、データの取扱い等で、微妙な感じがします。

ドメインから見ると有限会社さんのようですが・・・。

そこら辺がクリアになれば、便利そうなサービスかなと思います。

Posted by 若原秀光 at 2012年10月10日 11:39
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